部門のご紹介

化学療法部門

化学療法部門では抗がん剤や分子標的薬による薬物療法を専門に行っています。 対象となる疾患は、消化器(胃がん・大腸がん・膵がんなど)、乳がん、原発不明がんなど様々で、各診療科と連携しながら薬物療法を行っています。 久留米大学病院では外来と入院で化学療法を行っています。

外来治療センター

外来で化学療法を行う施設です。
これまでがんの化学療法は入院して治療を行うことが一般的でしたが、近年、がん化学療法は患者さんのQuality of Lifeの向上、医療コストの削減、医療効率の向上をはかるため、入院治療から外来治療主体へと移行してきました。
今では外来でも安全にがん治療を受けることができ、患者さんは自宅で普通の生活を送り、ご家族の心身両面の援助を受けながら、最新のがん治療を受けることが可能になりました。

このため患者さんに安全かつ安心な治療を提供するため久留米大学病院でも外来化学療法を行う「アメニティーセンター」(22床)が開設されました。 時代の変遷に伴い症例数は増加しており、平成23年度は5,400件の化学療法を行っております。 新しい作用機序の抗がん剤が開発され、取り扱う薬剤の種類、レジメン(治療スケジュール)の数も増加し、その治療成績も飛躍的に向上しました。

現在では外来で消化器(大腸、胃、膵臓)、乳腺、造血器、婦人科、呼吸器、頭頸部、泌尿器、皮膚などの悪性腫瘍に対する化学療法を行っています。平成25年4月から「アメニティーセンター」を「外来治療センター」と名称を変更し、さらに安全で質の高い治療を行うことを目指しております。

「外来治療センター」では「がん集学治療センター」のスタッフをはじめ多くのがん治療専門医が参加し、最新のがん治療を行っています。また、がん薬物療法に関する専門知識を有する看護師による質の高い看護、専門薬剤師による薬剤管理、無菌調製を通しての高品質の薬剤を提供しており、医師、看護師そして薬剤師が綿密に連携をとることにより、チーム医療により治療を行っております。

外来化学療法では何よりも安全管理が重要ですが、外来化学療法のレジメンは、レジメンを審査する委員会で承認を得て登録されており、登録されたレジメンは電子カルテシステムからオーダーされ、抗がん剤の投与スケジュールの過誤や過量投与の防止を厳重に行っております。 治療中の患者さんの状態については常に看護師が確認していますが、稀に抗がん剤による重度のアレルギー反応や皮下への点滴漏れがおこることがあり、緊急の対応が必要となります。このような事態が生じた場合、当外来治療センターでは各科の主治医に連絡するとともに重度のアレルギーの場合は救命センター医師へ連絡するなど迅速かつ適切に対応しております。

がん集学治療センター

化学療法を専門に取り扱う入院施設です。
上記のとおり、現在では多くの患者さんの化学療法は外来で治療する時代になってきましたが、抗がん剤や分子標的治療薬を最初に投与するときに思わぬ副作用やアレルギー反応が出現することがあり、初回の治療では入院していただくことを原則としております。 初回治療を行って特に副作用がない場合は、安心して外来治療に移行することができます。

さらに、遠方より来られる患者さんや、外来治療はなんとなく不安であると感じている患者さんも入院で化学療法を受けることができます。「がん集学治療センター」では47床を有し、がん薬物療法の専門医や看護師が、放射線科、外科、緩和ケアチームなどの他の診療科と連携をとりながらチーム医療で治療にあたっています。

化学療法部門の目標

現在、日本では国の政策として質の高いがん診療がどこにいても受けられるよう地域の診療所、病院が連携しながら、がん診療を行うシステムを構築しています。久留米大学病院も「地域がん診療連携拠点病院」の指定を受け、特に筑後地区でのがん診療を支える中心的施設として地域の医療機関、そして「福岡県がん診療拠点病院」である九州大学や九州がんセンターと密に連携をとり、がん診療にあたっています。

質が高く、効率の良いがん診療を行うには、地域医療の連携充実・発展が不可欠であり、その一環として、化学療法部門は抗がん剤、分子標的治療薬などの薬物療法に関して、エビデンスに基づいた標準治療を地域の先生方と密に連携をとりながら行ってまいります。
さらに、久留米大学から新しいがん治療のエビデンスが発信できるように臨床試験や治験にも積極的に取り組んでいきます。

以上、化学療法部門ではスタッフ一同、がん患者さんに少しでも貢献できるように全力を尽くしてまいります。

院内レジメン

レジメンとは、投与する薬剤の種類や量、期間、手順などを時系列で示した計画書のことです。久留米大学病院では、科学的根拠に基づき安全性と効果が十分確保された抗がん剤の治療方法を、院内レジメンとして登録し、化学療法を実施しています。院内レジメンの登録申請には、申請書と科学的根拠を示す資料の提出を院内で義務付け、レジメン認証委員会や倫理委員会等で登録を審議されます。

また、久留米大学病院には、がん薬物療法に精通した「がん薬物療法認定薬剤師」が4名常勤しており、患者さんに安全な薬物療法を受けてもらえるよう努力しています。
久留米大学病院薬剤部のホームページも参照下さい。